ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型) 設定来、マイナスリターン
こんにちは。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。
国内公募の株式投資信託(ETFを除く)の純資産残高ランキングにおいて、本日現在、第4位のファンドであり、日経の週間投信検索ランキングでも未だに上位に位置していピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)について取り上げたいと思います。
設定日は2005年2月28日ですから、長いこと人気があるファンドですね。
以下がこのファンドの特色ですが、「毎月分配金」を受け取ることができるというのが人気の理由でしょう。
特色
1. 主に世界の高配当利回りの公益株に投資します
2. 特定の銘柄や国に集中せず、分散投資します
3. 毎月決算を行い、収益分配方針に基づき分配を行います。
主に世界の高配当利回りの公益株(電力・ガス・水道・電話・通信・運輸・廃棄物処理・石油供給などの企業)に投資を行うファンドですが、
特定の銘柄や国に集中せず分散投資することで、リスクの低減を図ってますね。
組入銘柄数は54銘柄(2021年6月30日現在)で、組入上位10銘柄は以下の通りです。
電力や公益セクターが独占してます。
ESG(環境、社会、ガバナンス)への取り組みの重要性が高まり、クリーンエネルギーへのシフトしていくでしょから、銘柄選定は良いですね。
ただ、やはり問題は、毎月分配金ですね。
基準価額は相変わらずの右肩下がりで、2005年2月には10,000円だったものが、2021年6月末の時点では2,591円となっております。
設定日以降、受け取り続けている分配金を含めて収支をみてみると、トータルで5,131円のプラスにはなっているようですが、
2005年2月28日に10,000円を投資し、16年4ヶ月運用して5,131円のプラスですから、このファンドで運用する意味がわかりません。
およそ、年率0.0026%のリターンです。
しかも、毎月分配金を受け取るごとに20.315%が課税されますし、別途、毎年1.81%の信託報酬が控除されますから、年率0.0026%のリターンどころではなく、マイナスリターンです。
しかも購入手数料として3.85%も掛かってますから、これも含めて考えなければなりません。
毎月分配金を受け取って喜ぶのは良いですが、ご覧のとおり、基準価額は減り続けておりますよ。
皆さんも、一度、自分が運用している投資信託(ファンド)を見直してみると良いですよ。
自分ではよくわからなければ、こちらで分析しますので、お気軽にこちらからご連絡ください。
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