リターンだけで選んではダメ!「シャープレシオ」に目を向けよう
公開日:
:
最終更新日:2019/09/07
ファイナンシャルリテラシー, 投資信託
こんにちは。K2 Investmentの大崎です。
前回のブログにおいて、「リターン」と「リスク」について記載しましたが、今回は、「シャープレシオ(効率係数)」についてお話したいと思います。
シャープレシオは、リスクの大きさに比べてどれだけのリターン(収益率)を得られるのか、運用効率を示したもので、数値が大きいほど運用効率が良いとされています。
シャープレシオの数値が大きいほど、
「リスクの割にリターンが大きい」
「効率よくリターンを上げている」
「運用成績が優れている」
ことを示します。
また、リスク当たりのリターンを表す指標ですが、リターンはリスクフリーレートを控除したデータを使います。
※リスクフリーレートは、「無リスク金利」とも呼ばれ、リスクがゼロ、もしくは極小の無リスク資産(国債など)から得ることのできる利回りをいいます。ただ、難しく考える必要はないので、リスクフリーレートは「0」と考えて計算してください。
ちなみに、どうしてリターンからリスクフリーレートの利回りを引くかというと、リスクを取った以上、リスクを取らないで得られるリターンよりも高いリターンを得られなければ、意味がないからです。
※シャープレシオで比較する際は、必ず同じカテゴリーの投資信託同士で行なうことが大切です。それは、まったく違う資産クラスでは、シャープレシオを比べてもあまり意味がないからです。
シャープレシオの数値が大きいほど運用効率が良いと先述しましたが、例として、国際株式型の投資信託でシャープレシオの高いものを選んでみます。
モーニングスターの投資信託ファンドランキングで、シャープレシオで検索してみると、以下、検索結果となります(2019.09現在)。
ご覧の通り、「MSグローバル・プレミア株式(H有)」が年率のシャープレシオは1.04で、一番、運用成績が優れており、効率よくリターンを上げている投資信託であるということがわかりました。
なお、「MSグローバル・プレミア株式(H有)」が一番、運用成績が優れているとお伝えしましたが、リターンの項目を見ていただくと年率10.94%となっており、シャープレシオで選んだベスト10の中で一番リターンが低くいことが分かります。
ここで、ぜひ覚えて頂きたいのは、リターンが高い=運用成績が優れているというわけではないのです。
良い投資信託を選ぶ場合、「リターン」だけに目を向けるのではなく、「シャープレシオ」と「リスク(標準偏差)」に目を向けて選んで欲しいということです。
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