老後資金は生命保険からの「融資」で用意する(リバースモーゲージ)
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最終更新日:2021/09/10
インカムゲイン, ファイナンシャルリテラシー, 保険, 節税
こんにちは。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。
老後資金を考える際、一般的には資産を運用して増やし、生活するのに必要な分を資産から切り崩しながら充てていくという考え方が一般的ですよね。
以前のブログでも老後資産を長持ちさせるには「定率法」で取り崩していく方法について述べました。
今回は、資産を切り崩すのではなくて、加入している生命保険からの「融資」で老後資金を用意する方法を紹介したいと思います。
結論からお伝えしますと、ある生命保険の「リバースモーゲージ」というオプションを利用します。
自宅に住み続けながら、その自宅を担保に老後資金を借りるという商品は「リバースモーゲージ」として日本でも利用者が増えてきておりますが、その生命保険バージョンと考えていただければ良いでしょう。
住宅を担保にする場合は、契約者が亡くなった際に自宅を売却して返済するのですが、保険の場合は、死亡時に死亡保障から返済します。
ですから、死亡保険金を残す必要がない方は、このプランを老後資金として利用できるというわけです。
もっと言うと、資産を切り崩す場合は売却益が出ますし、家賃収入や配当金は収入になりますので、税金が掛かります。
でも、融資は収入ではないですから、「税金は掛からない」のですよね。
以前のブログでは、戦略的に私的年金を活用する方法をお伝えしましたが、 このようなプランがあるということを知れば、これまた戦略的にライププランが描けますね。
なお、融資を受ける場合、以下の条件を満たす必要があります。
・保険料の支払い(6年/12年/20年/25年払い)を終えている
・契約から15年以上経過している
・年齢が60歳以上
・融資期間:15年/20年/30年/40年
例として、以下の条件で試算表を作成しましたので、ご覧ください。
男性の平均年齢は81.41歳(2019年データ)ですので、85歳から逆算して66歳から20年間、融資を受ける場合で作成しました。
年齢:50歳男性(非喫煙者)
保険料:USD10,000/年×6年
融資期間:66歳から85歳までの20年間
融資金額:USD3,800/年
6年間、毎年USD10,000の保険料を支払えば、66歳から85歳までの20年間、毎年USD3,800の融資を受けることができ、仮に、85歳で解約する場合は、解約返戻金としてUSD85,895を受け取ることができます。
現状、男性の平均年齢は81.41歳(2019年データ)でしたから、85歳の時点で公的年金以外にUSD85,895もあれば、ある程度、余裕があるのではないでしょうか(もちろん個々人によります)
もし毎年の融資がUSD3,800で少ないのであれば、毎年の支払い保険料を多く払ったり、融資期間を15年に減らしたりして調整ください。
若い方であれば、自分の年齢に応じて支払い期間を12年/20年/25年払いに変更したり、融資期間を30年/40年に変更することもできます。
もちろん融資を受けずに運用を続けた方が「解約返戻金」や「死亡保障」は増えますが、いつ死ぬかもわかりませんし、健康のうちにいろいろ出かけたり、美味しいものをたくさん食べたりしたいですよね。
以下に融資を受けない場合のケースを掲載してありますが、85歳で足腰が弱くなって出掛けなくなったり、たくさん物を食べることができなくなってからUSD211,858の解約返戻金を受け取ってもね(もちろん個々人によります)。
ですのでこのプランは増やすだけではなく、お金を使いながら老後を迎えたいという方に適しているかと思います。
この保険を検討されたい方は、試算表を作成しますので、こちらより以下についてご連絡ください。
年齢・性別
喫煙の有無
保険料:毎年(毎月)支払うことができる金額
支払期間:6年/12年/20年/25年
融資期間:何歳から何年間(15年/20年/30年/40年)
融資金額:毎年いくら欲しいか
※希望の融資金額に満たない場合は、支払い保険料から算出します。
なお、この保険ですが、融資を利用せずに終身保険として利用した場合の「解約返戻金」や「死亡保障」は、ご覧の通りです。
85歳で解約する場合の解約返戻金は、USD211,858(+353%)
85歳で死亡した場合の死亡保険金は、USD266,181(+443.6%)
老後資金を用意するにも、いろいろ方法はあるのですよね。
みなさん個々人にあった提案ができますので、相談希望の方は、こちらからご相談ください。

証券会社、銀行で運用している株、債券、投資信託(ファンド)、仕組債、変額年金保険のお悩みはこちら『資産運用相談ホームページ』にて解決できます。あなたの保有中のポートフォリオをお気軽にご相談ください(すべて無料)。
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