ウクライナ戦争、負けるのは欧州?
こんにちは。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。
ウクライナ情勢を巡りフランス、ドイツ、中国の3カ国の首脳会談が開催され、中国の習近平国家主席がロシア側への理解を示したことは前回のブログでもお伝えしましたが、その際、フランスとドイツは危機の悪影響を抑える努力をすべきとし、制裁が世界の金融、エネルギー供給、輸送、サプライチェーン(供給網)の安定に与える影響に懸念を示しております。
中国はどうなるか予想がついているのではないでしょうか。
先日のテレ朝のニュース番組において、(テレ朝の)中国総局長は首脳会談における習主席の発言を以下のように捉えておりました。
習主席は「仲介する」の代わりに「前向きな役割を果たす」と述べました。この「前向きな役割を果たす」という前に「国際社会とともに」「当事国の必要に応じて」と述べ、一歩、引いたような言い方をしました。
これは、中国がロシアへの国連非難決議を反対・棄権した他国とともに、ロシアからの買売を継続するから、欧米から経済制裁されてもロシアはたいして困らない。
逆に、ロシアは欧米に石油やガス、鉱物資源を売らないという逆制裁を課すので、困るのは欧米(特に欧州)であり、世界の金融、エネルギー供給、輸送、サプライチェーン(供給網)が破綻すると示しているのではないかと推測します。
米国は、これまで制裁を課してきたベネズエラから石油を買うことを模索しておりますが、それはバイデン大統領がサウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)の首脳と電話会談が拒否されたからです。
ちなみに、サウジアラビアのムハンマド皇太子はバイデンとの電話には応じずに、代わりにプーチンと電話で話をしております。
米国と中東との関係は崩れていますね。
米国は石油の「純輸出国」となったために中東へのエネルギー依存度が減り、いまやアラブ諸国においては中国やロシアのプレゼンスが高まっております。
世界最大の産油国の米国はまだしも、欧州連合(EU)は輸入する石油のうち30%、天然ガスのうち36%をロシアに依存していますから、ロシアから輸入できない影響はかなり大きいのではないでしょうか。
現在、欧州各国はエネルギー調達先の確保を急いでおりますが、供給への不安から、価格急騰を余儀なくされております。
こうしてエネルギー供給にローテーションが生じることで、世界のエネルギーバランスは崩れ、物価の高騰など、世界に混乱を引き起こすでしょう。
もちろん、日本もその影響を受けます。
ウクライナ侵攻の収束にも時間がかかりそうですので、
物価の高騰は今後もしばらく続くと思われます。
日本では、企業物価上昇率が上がっており、製品への価格転嫁が避けられなくなっております。
日本はインフレに慣れていないですし、生活苦に陥いる人々が増えないか懸念しております。
投資家としてインフレヘッジはしておきましょう。
何をポートフォリオに組み込んだ方が良いのかは、こちらからご相談ください。
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