ウクライナにロシアが言う「ネオナチ」は存在する
こんにちは。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。
ウクライナ情勢を巡りフランス、ドイツ、中国の3カ国の首脳会談が8日にオンラインで行われ、フランスのマクロン大統領とドイツのショルツ首相がロシアへの制裁を含む継続的な取り組みについて提起した一方で、中国の習近平国家主席は「各国の安全保障上の合理的な懸念は重視されるべきだ」とロシア側への理解を示しました。
今回のロシアによるウクライナ侵攻の理由のひとつとして、ウクライナの「非軍事化」と「脱ナチス化」を目指すという主張がありますが、その主張は本当なのでしょうか。
ウクライナ政府には2つの軍組織が存在し、1つは国外向けの「ウクライナ軍」、もう1つは国内向けの「ウクライナ国家親衛隊」です。
ウクライナは2014年から独立宣言した東部との戦闘状態に陥っており、ウクライナ国家親衛隊はこの状況を受けて創設されました。そして、このウクライナ国家親衛隊には「アゾフ連隊」という部隊が存在します。
「アゾフ連隊」はネオナチ組織が結成した部隊で悪名高い集団であり、2019年の香港での暴動をはじめ、さまざまな国や地域でテロ攻撃や分離独立を扇動する事件に関与していることは欧米では知られています。
ちなみに、そのアゾフ連隊は2015年からアメリカ(CIA)より軍事訓練を受けておりますが、それはアメリカにとって利用価値があるからです。アルカイダやISISと同じです。
また、日本の公安調査庁でも極右過激主義者の脅威として掲載されております。
2014年,ウクライナの親ロシア派武装勢力が,東部・ドンバスの占領を開始したことを受け,「ウクライナの愛国者」を自称するネオナチ組織が「アゾフ大隊」なる部隊を結成した。同部隊は,欧米出身者を中心に白人至上主義やネオナチ思想を有する外国人戦闘員を勧誘したとされ,同部隊を含めウクライナ紛争に参加した欧米出身者は約2,000人とされる。
ロシアがウクライナ理由を「非軍事化」と「脱ナチス化」を目指すという主張をし、中国の習主席が「各国の安全保障上の合理的な懸念は重視されるべきだ」とロシア側への理解を示したのは、習主席がこういった背景を理解しているからでしょう。
もっと言うと、ウクライナは親ロシア派だったヤヌコビッチ大統領を追放して親欧米派のポロシェンコ大統領を擁立し、親米政権を創りました。
この政変劇を受けてロシアはクリミアを編入し、ドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国としてウクライナからの独立を宣言したウクライナ東部を支援することになったのです。
なお、米国大統領選挙の際、バイデン前副大統領の息子であるハンター・バイデン氏が、取締役を務めていたウクライナの天然ガス会社ブリスマ社から不正受給をしていたとの問題がありましたが、その捜査をしていた元検事総長ビクトル・ショーキン氏は、バイデン前米副大統領の圧力(検事総長から解任するまではウクライナへの10億ドルの補助金は渡さない)によって検事総長から解任されております。
米国とウクライナ政権の関係性が想像つきますね。
正当化するつもりはありませんが、ロシアのクリミア編入やウクライナ侵攻には理由があるのですね。
今回、米国がロシアの侵攻を煽っていたのも背景を考えれば想像できますし、利用されているウクライナを気の毒に思います。
欧米は武器の供与をしておりますが、火に油を注いでいるだけにしか見えません。この戦争で儲かっている国や企業があることは覚えておいてください。
なお、新華社通信によると、中国の習近平国家主席は7日の全人代(全国人民代表大会)で、「海外関連の軍事活動に関する法治作業の加速」と指示しました。
読売新聞では、「戦争準備」をという見出しになっておりますが、台湾への侵攻を指しているのか気になるところです。
ウクライナ侵攻だけでなく、コモディティー価格の上げ下げ、金融政策によって市場の高ボラティリティは当面、続くかと思います。
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