株価が暴落すれば、「年金積立金」の枯渇は早まる
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ファイナンシャルリテラシー, 年金
こんにちは。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。
3/4の日本経済新聞に、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が、運用している資産構成を見直す旨の記事がありました。
現在の構成比率は下図の通りですが、利回りがマイナス圏で推移する国債などの国内債券の割合を引き下げ、代わりに外国債券の比率を高めるようです。

2014年10月には、国内株と外国株についてそれぞれ12%としていた構成比率をどちらも25%まで拡大し、マイナス金利政策で収益性が下がった国内債は60%から35%に引き下げております。
2019年度第3四半期末現在の運用資産額は168兆9,897億円と巨額になっており、第一生命経済研究所の首席エコノミストの永濱氏も「2014年の見直しは日経平均株価を2,000円程度押し上げる効果があった」と分析しております。

このブログでずっと述べてきた、現在の株価は適正な株価ではないことは、ここでも理解いただけるかと思います。
なお、GPIFの市場運用開始(2001年度)からの収益率は年率3.23%のリターン、累積の収益額では75.2兆円のプラスとなっております。
しかしながら、以前のブログで述べた通り、厚生労働省が昨年8月に発表した年金財政の見通し「財政検証」において、経済前提が一番悪い「ケースⅥ」でシュミレーションすると、2052年度には年金積立金は枯渇します。
ただ、政府のシュミレーションを検証してみると、甘い前提条件でシュミレーションをしているため、実際には、年金積立金の枯渇は早まる可能性は高いと考えております。
しかも、上図で2007年〜2008年の収益率を見ていただくと、マイナス10%以上となっております。
これはリーマンショックの影響ですが、 気にしなければならないのは、まだこの時期は、国内株と外国株の構成比率はそれぞれ12%程度だったということで、現在の株式の運用比率は50%に達しているということです。
リーマンショックで株価が約50%も暴落したということ、そして、現在の金融バブルは、リーマンショックの時よりも大きく実体経済から乖離していることを考えると、収益率はマイナス10%どころではないということです。
次の金融危機が発生した場合(すでに序章に入っていると思いますが)、現在のGPIFの運用資産額約169兆円の何割かを失い、2052年度に予測される年金積立金の枯渇は、もっと早まる可能性がありますので注視が必要です。
年金積立金が枯渇し、年金が「完全賦課方式」に移行することを少しでも延命させようと、政府は、今月3日に、年金制度改革関連法案を決定し、パートなど非正規労働者からも保険料を取り立てるようにしました。
また、保険料の支払期間を国民年金は45年間(20~65歳)、厚生年金は最長55年間(20~75歳)に延長しようとしており、将来、受け取る年金が減るのに、支払う保険料は増えていくという状態は、今後ますます進むでしょう。
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