ISM製造業総合景況指数上昇でも、景気後退への懸念が高まっている
公開日:
:
ファイナンシャルリテラシー
こんにちは。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。
1日に発表された5月の米ISM製造業総合景況指数は56.1と、前月の55.4から上昇し、 市場で予想されていた54.5を上回りました。
新規受注と生産も伸びており、需要は底堅いようです。

ISM製造業総合景況指数とは、
300を超える製造業企業に対して「新規受注、生産、雇用、入荷状況、在庫」といった項目に関するアンケートを実施して、回答結果から指数を算出しているもので、一般に、数値が50を上回ると景気拡大、50を下回ると景気後退と判断されます。
ただ、ISM製造業総合景況指数は前月より上昇したとは言え、低下傾向を示しておりますので、引き続き注視が必要ですね。
なお、ISM製造業総合景況指数が強かったことで、ドル円は130円を付け、米長期金利も上昇しました。

ただ、同じく1日にFRB(米連邦準備制度理事会)が公表したベージュブック(地区連銀経済報告)によると、「経済は大部分の地域で控えめか、緩やかなペースで拡大した」とみられており、企業の景気後退への懸念が高まっていることが明らかとなったようです。
12地区のうち、8地区で今後の成長への期待が薄れたとしており、3地区では景気後退への懸念を報告しております。
一方、ISM製造業総合景況指数と同じく発表された仕入れ価格指数を見てみると、こちらは82.2と4月の84.6から低下しております。

仕入れ価格が下がれば消費者物価に転嫁されることも少なくなくなるので、インフレにつながりにくくなりますし、4月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比8.3%上昇と、3月の8.5%上昇からは伸び率が縮んでいることも踏まえると、インフレがピークアウトしたとの見方を後押しするデータとも言えます。
5月3~4日に開催されたFOMC(米連邦公開市場委員会)の議事要旨では、今後2回の会合でも0.5%利上げが適切との見方をされておりましたが、そのまま0.5%の利上げとなりますでしょうか。
なお、6月3日に5月の雇用統計が発表されます。
労働市場が過熱したままであれば、賃金は上昇し続け、それがインフレ率上昇の原因となります。
そのため、賃金上昇やインフレ上昇が止まるまでFRBは利上げを続けなくてはならず、利上げを続ければ、それだけ米経済のソフトランディングの可能性は低くなります。
株式や債券のような市場の値動きとは相関関係が極めて低いオルタナティブ資産に資産を移すなどして、備えておきましょう。
オフショアファンド入門書を無料進呈します
日本では投資できない海外の優秀なヘッジファンド、オルタナティブの種類と投資の仕方をまとめています。
関連記事
-
-
日本株が下がらない異常事態
こんにちは。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。 本日のブルームバーグの記事に、「投資家は
-
-
Metis(メティス)の積立投資商品「インテリジェンス」は投資してはいけない
こんにちは。K2 College大崎です。 今回は「Metis(メティス)の積立投資商
-
-
海外に資産を持つ者は、ますます豊かになっていく
こんにちは。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。 大手菓子メーカーのカルビーが、原材料価格
-
-
「中古ワンルームマンション投資」を用いた私的年金の作り方
こんにちは。K2 Investment 投資アドバイザー大崎です。 以前のブログでお伝えしまし
-
-
「元本保証」と「元本確保」は違います
こんにちは。K2 College大崎です。 個別相談の際にヒアリングをするのですが、以下内容の
-
-
「原油戦争」サウジアラビアとロシア、米国による価格戦争に突入
こんにちは。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。 3/9に一時2016年11月以来の1ドル
-
-
「リスク」と「リターン」の相関関係とは
こんにちは。K2 Investmentの大崎です。 以前のブログを読まれて、いまいち「リスク」
-
-
短期豪ドル債オープン(毎月分配型)ってどうなの?
こんにちは。投資アドバイザーの大崎です。 よく投資に関しての相談をいただくのですが、本日は、「
-
-
自由に使えるお金は「物価上昇」によって、さらに減少していく
こんにちは。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。 前回のブログでは、受給できる年金額は「マ
-
-
使えるお金が減らないように、利回り2%以上で運用しよう
こんにちは。K2 Investment 投資アドバイザー大崎です。 前回のブログにおいて、平成




