65歳から受け取れる年金を「ねんきん定期便」で確認しよう
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最終更新日:2024/12/08
お金, ファイナンシャルリテラシー
おはようございます。K2 Investmentの大崎です。
それでは、「ねんきん定期便」で、65歳から受取れる年金を計算しましょう!
「ねんきん定期便」は、毎年の誕生月に、ご自身の年金記録を記載した内容が送られてきますが、年齢によって形式や記載される内容が異なりますので、詳しくは「様式(サンプル)」と「見方ガイド」をご確認ください。
「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(平成31年度送付分)
ここでは、50歳未満の「ねんきん定期便」見ていきますが、このようなハガキが毎年、誕生月に届きます。その際に、見ていただきたい項目は、ウラ面の「これまでの加入実績に応じた年金額」です。
自営業者が受給できる(公的)年金は「老齢基礎年金」のみとなるのですが、サラリーマンの場合は、標準報酬月額や標準賞与額に応じて社会保障料を支払っておりますので、年金を受給する場合においても、「老齢基礎年金」+「老齢厚生年金」の合計金額を受取れるわけです。
「これまでの加入実績に応じた年金額」は、年間で受取れる金額が記載してありますので、仮にここでの合計額が1,200,000円だった場合、現時点において、65歳から月々100,000円の年金を死ぬまで受け取れることになります。
月々の生活費が30万円必要な方の場合、95歳まで生きると仮定すると、月々不足する金額は20万円となりますので、
20万円✕12ヶ月✕30年(95歳−65歳)=7,200万円
単純に、公的年金以外に7,200万円が必要というシュミレーションになります。この金額だけを見るとびっくりしますよね。
※60歳の人のうち、4人に1人が95歳まで生存するため、その年齢まで
※現在45歳(現在まで264ヶ月間、厚生年金に加入)、単身者という条件
ただ、この金額は、あくまでも「これまでの加入実績に応じた年金額」が表されているため、45歳以降も働いて社会保障料を収める場合、その分、65歳から受給できる金額は増えていきます。
そして、配偶者や子供がいる場合は、受給できる年金は増えますので、もちろん、その分、「これまでの加入実績に応じた年金額」は増えていきます。
それでは、「これから」の加入実績に応じた年金額を計算しましょう。
老齢基礎年金
40年間、保険料を免除してもらうことなく払い続けるとすると、45歳から残り216ヶ月間支払うことになるので、
780,100円×216ヶ月÷480ヶ月=351,045円/年
老齢厚生年金
報酬比例部分(1)+加給年金額(2)の合計額となります。
(1)報酬比例部分
報酬比例部分の年金額(本来水準)
上の段は平成15年3月までの年金額の計算であり、すでに確定している部分ですので、「ねんきん定期便」に記載されている金額に含まれています。また、下段に関しても平成15年から「ねんきん定期便」の集計日までの年金額も「ねんきん定期便」の金額に含まれています。
したがって、今後は下段の式だけを使い、現在から退職するまでの期間で計算すれば良いわけです。
410,000円(平均標準報酬月額)✕0.005481✕216ヶ月
=485,397円/年
※現在からの平均標準報酬月額は410,000円と想定
※東京都の標準報酬月額表
(2)加給年金額
今回は、単身者、子供なしで算出しているため、ここでは0円としますが、
65歳時点で、「生計を維持されている」、下記条件を満たす配偶者や子供がいれば、下記よりその金額を加算してください。
※注意点
以下の方々につきましては、60歳から65歳までの間において、「特別支給の老齢厚生年金」が支給されます。
男性の場合、1961年(昭和36年)4月1日以前
女性の場合、1966年(昭和41年)4月1日以前
シュミレーション結果から、
①45歳の時点で届いた「ねんきん定期便」に記載の金額、「これまでの加入実績に応じた年金額」の合計額は1,200,000円/年(内、老齢基礎年金500,000円、老齢厚生年金700,000円)
②45歳以降の老齢基礎年金
780,100円×216ヶ月÷480ヶ月=351,045円/年
③45歳以降の老齢厚生年金
報酬比例部分(1)+加給年金額(2)
- 報酬比例部分485,397円
- 加給年金額 0円
①+②+③合計額=2,036,442円/年
65歳から、月々年金として受給できる金額は、169,703円(小数点以下、四捨五入)
いかがでしたでしょうか。
ぜひ、みなさんもこの機会に、「ねんきん定期便」で「これまでの加入実績に応じた年金額」を確認いただき、65歳から受給できる年金額を確認してください。
なお、今回は、50歳未満の「ねんきん定期便」でシュミレーションしましたが、50歳以上の「ねんきん定期便」は、65歳から受給できる「年金見込額」が確認できますので、ぜひ確認してください。
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