資産は「円」から逃しましょう
こんにちは。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。
先日、一時6年7ヶ月ぶりとなる1ドル125円台を付けた円相場ですが、昨日は一時、1ドル=121円前半まで値上がりしました。
日銀が金利上昇を止めるために予定していた国債買い入れに増額したため、ドル高円安になるかと思いましたが、予想外の円高進行となりました。
これは、日銀の黒田総裁が岸田総理大臣と会談したと伝わり、政府日銀が円安への対応に乗り出すのではないかという観測が出たのではないかと考えられております。
米国は金融正常化に向けて動いておりますし、一方で日本は引続き大規模な金融緩和を続けるようですから、当面、円安傾向は続くでしょうね。
日米の金利差から、金利の低い円を売って金利の高いドルを買おうとする動きが加速するのもそうですが、ウクライナ侵攻の影響でエネルギーを米国からドルで購入する動きも増えてきますので、これも円安ドル高が進む理由になるかと思います。
黒田総裁は、円安は総合的にはメリットのほうが大きいという考えは崩しておりませんが、
円安が海外事業の収益を押し上げる効果は、以前よりも大きくなっている。円安の動きは、方向としてみれば、経済と物価をともに押し上げる基本的な構図に変化はなく、プラスの効果のほうが大きい
それは輸出や海外投資からの還元を受けるグローバル企業にとってだけであって、内需型の中小企業や家計にとっては物価上昇による悪影響の方が大きいのではないでしょうか。
円の価値が下がっていることは述べてきておりますが、今後も一層進みそうですね。
経済が成長していないのに金融資産が増えているのは、大規模な金融緩和のためということも述べてきておりますが、実質的にも円の価値が下がっているようにも感じます。
海外投資家による日本国債保有は増加傾向ですが、そのうち長期債の保有割合は7.2%(2020月12月末時点)程度です。信認ある国の国債であるならば、こうではないように思います。
海外で運用している投資家は、かなりの為替差益が出ております。
今後、投資家の中でも格差が拡大していくのではないでしょうか。
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