広がる「米ドル覇権」からの脱却
こんにちは。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。
昨日、米国のバイデン大統領と中国の習近平国家主席がテレビ電話で会談し、ロシア軍のウクライナ侵攻について協議しました。
バイデン大統領は、中国がロシアに物資的支援を行った場合、結果を伴うと警告したとのことですが、会談では「結果」について具体的に明らかにしなかったものの、会談後に報道官が、「巨額の貿易が影響を受ける可能性がある」と示唆したようです。
制裁は避けたいところですが、米国/米ドルの覇権を終わらせようとしている中国が果たしてロシアへの物資的支援を行わないでしょうか。
というよりも、物資的支援が何を示すのか定かではないですが、すでに行っていないのでしょうか。
ちなみに、米中首脳会談の直前のタイミングに中国の空母「山東」が台湾海峡を通過し、欧米諸国に揺さぶりをかけてきてますね。
また、制裁を機に、ロシアが自国の経済救済のために金本位制に移行したということは、以前のブログでお伝えしましたが、
すでにロシアと中国の企業の間では、ロシアに子会社を持つ中国の銀行に口座を開く動きが広がっており、またインドにおいても国営銀行にロシアの銀行・企業のルピー口座を開設させようとしております。
制裁にひっかからないように、様々な国がロシアと貿易・金融取引を続けるための迂回ルートを探っておりますね。
そして米国が米ドルでないと石油を買えないペトロダラーを堅持しようとする理由については、以前のブログで述べておりますが、サウジアラビアもこれまでドル建てのみで石油取引をさせられてきました。
しかしながら、最近、サウジアラビアと中国は人民元建ての石油売買を交渉しており、これが実現すれば、ドルの影響力が低下し、人民元の存在感が増します。
16日には、英国のジョンソン首相がサウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)を訪問し、ロシアへのエネルギー依存から脱却するために原油増産へ協力を要請しましたが、確約を取り付けることはできませんでした。
欧米諸国と距離をおく国が拡がっておりますが、米ドル覇権からの脱却も進んでおり、世界の外貨準備の米ドル比率も減少の一途をたどっております。
米ドルで外貨準備を積み上げても制裁で利用できなくなるのであれば、今後、外貨準備を米ドル以外で持つようになる国は増えるかも知れませんね。
そのうち、米国の金融システムの崩壊を迎えるかも知れません。
そして、米ドル覇権が弱まれば、石油やガスなどのエネルギーや穀物といったコモディティを持つ国が力を持つようになってくるかも知れません。
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