受給できる年金額は「マクロ経済スライド」によって、さらに減少する
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お金, ファイナンシャルリテラシー, 年金
おはようございます。K2 Investmentの大崎です。前回のブログでは、5年に1度の年金財政の見通し「財政検証」の結果を取り上げ、実際の「前年度比物価上昇率」、「賃金上昇率(実質)」、「合計特殊出生率」から、我々が将来受給できる年金は、用意されたケースの中でも、最悪のケースをも下回る水準であるとお伝えしました。
今回は、想定しておいた方が良いケースのひとつとして、「受給できる年金が減るケース」について、案内いたします。
「マクロ経済スライド」という言葉は、聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
実際、今回の年金の財政検証においても、足下の所得代替率(61.7%)は、前回の財政検証(62.7%)後に「マクロ経済スライドが発動」したこと等により低下しております。
「マクロ経済スライド」
受給できる年金額は、賃金や物価が上昇すると増えていきますが、賃金や物価が上昇するほどは増やさないように、年金額の伸びを調整する仕組みのことで、要するに、マクロ経済スライドが発動されると、受給できる年金額は実質的に減るということは覚えておいてください。

上図の例でいうと、賃金(物価)上昇率は1.5%にも関わらず、マクロ経済スライドが発動し、実際の年金額の改定率は0.6%に抑えられるということです。
実際、平成31年度の年金においても、マクロ経済スライドが発動され、物価上昇率は1.0%(名目手取り賃金上昇率は0.6%)上昇したにも関わらず、年金額の改定率は0.1%に抑えられました。
下記、「平成31年度の年金額の改定についてのお知らせ」を見ると、受給できる年金額は平成30年度に比べて増えておりますので、少しはうれしい気持ちになるかも知れませんが、実際は、平成31年のスライド調整率▲0.2%が差し引かれ、さらに、調整できずに繰り延べされている平成30年のスライド調整率▲0.3%も差し引かれており、実質的には、受給できる年金は減らされているのです。

もっと言うと、以下「年金額改定ルール」を見ていただくと、物価変動率が名目手取り賃金上昇率を上回る場合には、名目手取り賃金上昇率を用いると書いてありますが、一般的に、物価が上昇するから賃金が上がるのであり、名目手取り賃金上昇率の方が低い数字になるはずで、その低い数字からスライド調整率(▲)を差し引くから、実際の年金額の改定率も低く抑えられるようにしてあります。

今回のケースを例に取ると、物価が1%上昇しても、年金額は0.1%のプラスしか改定されないということは、年間100万円の年金を受給している方にとって、年間9,000円の資産が目減りするということです。
政府は、一定の年金水準は確保できるよう、高齢者やパート労働者の年金加入を増やすよう改革に乗り出すようですが、我々が考えているよりも早いスピードで受給できる年金は減っていきそうですので、労働で収入を得ることができ、また、時間を有効に活用して資産を増やしていくことができる早いうちに、今できることから始めて行きましょう。
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