「産業用太陽光発電」のおいしい果実を得られるのも、あと少し?
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最終更新日:2019/06/15
お金, ファイナンシャルリテラシー, 太陽光発電
おはようございます。K2 Investment 投資アドバイザー大崎です。
サラリーマンこそ始めるべき「産業用太陽光発電投資」と、最近のブログで案内してきましたが、それは、自己資金0、もしくは比較的少額な頭金で取り組むことができ、その他の投資に比べリスクが少なく、しかも、様々なメリットが教授できるからです。
しかしながら、そのメリットを享受できるのも、今年度の価格(14円+税)で登録できたものが最後くらいになるのではないかなと考えてます。
と申しますのも、年々売電価格は下がってきており、それに合わせて販売価格も下がってきていたのですが、販売価格が下がるにも限度があるため、販売会社も利回りを下げて売らざる負えなくなって来ているからです。
今までの補足も含めて、改めて「産業用太陽光発電」の仕組みについて説明しますと、太陽光発電システムで発電した電気を電力会社に売却することで利益を得るもので、その収益構造は以下の通りでした。
年間売電収入=売電価格×年間予想発電量
年間売電収入÷太陽光システム代金=利回り10%程度
そして、売電価格は上図の通り(産業用)、年々下がって来ておりますので、太陽光システム代金のシステム価格も下がってくることで、同じ利回りが確保できているということでした。
そして、年間予想発電量は、下記で算出することができましたね。
年間予想発電量(kWh/年) =
1日当たりの年平均日射量(kWh/m²・day)×365日×システム容量(kW)÷1×損失係数
今までのブログにおいて、システム容量(kW)について説明しておりませんでしたので、みなさんの中には疑問を持たれた方もおられると思います。
年々売電価格は下がってきて、それに合わせて販売価格も下がってきているのは理解できるのだが、売電価格は下がっているのに、どうして同じような年間売電収入が得られるのか?2012年度は40円+税だった売電価格は、2019年度は14円+税まで下がってます。
年間売電収入は、売電価格×年間予想発電量で決まるわけでしたから、売電価格は下がっているにも関わらず、年間売電収入が下がらないということは、年間予想発電量が上がっているということですよね。
1日当たりの年平均日射量は、その設置地域の日射量ですからこれも変わるはずがありません。そうです。システム容量(kW)が大きくなってきているのです。
自分で調べるから損をしないのブログで実際の案件でシュミレーションをしましたが、その際のシステムは以下の通りでした。
設置場所:岐阜県山県市
パネル容量:111.6kW
このパネル容量111.6kWは何かというと、310Wの太陽光パネルが360枚ということを表しております。この案件は2018年度に登録されたものですので、その価格で年間売電収入を計算しますと、
年間売電収入=119,992Kwh(年間予想発電量)×19.44円(2018年度売電価格)
=¥2,332,644
となります。
自分で調べるから損をしないのブログには、年間予想発電量の求め方も掲載してありますので、そちらで確認ください。
ちなみに、設置場所は異なりますが、40円+税の売電価格の時に登録した案件で比べてみますと、
設置場所:三重県松阪市(1日当たりの年平均日射量3.94Kwh)
パネル容量:50kW
年間売電収入=55,160kwh (年間予想発電量)×43.2円(2012年度売電価格)
=2,382,912円
となり、ほとんど同じ売電収入となります。
よく売電価格が下がってきているから、産業用太陽光発電はもう旨味はないと話をされている方も数多くおられましたが、それは正しい知識がないからそう考えるのであり、結局、それで損をしている訳です。
以上のことからも、2019年度の14円+税の売電価格で登録できた案件に関しては、まだおいしい果実を享受できるかと思いますが、販売価格を下げるのにも限度があると思いますので、検討されている方は早めい動かれた方が良いと思います。
ただ、くれぐれも、販売会社のシュミレーションには注意してくださいね。
そして、自分で検証をしてくださいね。
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