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「産業用太陽光発電所」の可能性

公開日: : 最終更新日:2019/06/15 お金, ファイナンシャルリテラシー, 太陽光発電

おはようございます。K2 Investment 投資アドバイザー大崎です。

前回のブログで、固定価格買取制度は20年で終了となるが、引き続き買い取ってもらえる可能性はあると、一般家庭が支払っている電気料金を例に挙げてお伝えしました。

「固定価格買取制度」終了後も買い取ってもらえる?

それ以外にも、「産業用太陽光発電所」投資には、可能性があります。

 

みなさんは「ESG投資」という言葉を聞かれたことはありますでしょうか。
また、どこかのタイミングでこのブログでも取り上げたいと思いますが、ESG投資とは、下記に配慮している企業を重視・選別して行う投資のことです。

環境(Environment)
社会(Social)
企業統治(Governance)

GLOBAL SUSTAINABLE INVESTMENT ALLIANCEが公表した数字では、2017年末時点(日本のみ2018年3月末時点)の世界全体のESG投資残高は31兆ドルにも及び、その金額は拡大し続けております。

日本でも、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が、2017年よりESG指数(FTSE Blossom Japan IndexおよびMSCIジャパンESG セレクト・リーダーズ指数、MSCI日本株女性活躍指数)を選定し、連動した運用を1兆円規模で開始しています。

企業にとって、このESG投資を呼び込むことができれば株価は上がりますし、企業のブランド価値も向上します。そして、多くの企業がこのESG投資を呼び込む活動を続けているのです。

そして、そのひとつが、「RE100」加盟。

「RE100」とは、「Renewable Energy 100%」の略で、イギリスに本部を置く国際環境NGO「The Climate Group」が2014年に開始したイニシアチブで、加盟企業は自社の事業活動に必要な電力を100%再生可能エネルギーにすることを目標に掲げています。

2019年2月時点、世界全体で164社が加盟しており、その数は年々増加しています。

アップル、グーグル、フェイスブックやマイクロソフト、ネスレ、スターバックス、IKEAなど、欧米のリーディングカンパニーの多くがRE100に参加しており、日本では、ソニーやリコー、 富士通、イオンなどが加盟しております。

http://there100.org/companies

 

ちなみに、再生可能エネルギー100%を達成するためには、下記2つの方法があります。

①再生可能エネルギーを自ら発電する
自社施設内や他の施設で再生可能エネルギーを自ら発電し、消費する。


②再生可能エネルギーを購入する
発電事業者から再生可能エネルギーを購入する。グリーン電力証書の購入でも可能。

 

企業にとってESG投資を呼び込むことができれば株価は上がりますし、企業のブランド価値も向上するとお伝えしましたが、RE100に加盟することは、そのための大きなアピールとなります。

加盟企業は自社の事業活動に必要な電力を100%再生可能エネルギーにすることを目標に掲げて行動しておりますが、海外の企業の場合、その多くは、再生可能エネルギーを購入しております。

欧米では早くから電力小売事業が自由化されており、企業はどの電力会社から電力を購入するのかは自由であり、また、再生可能エネルギー発電所が電力のみを「グリーン電力証書」という形で販売することも一般的に行われています。

 

しかしながら、現在、日本においては、固定価格買取制度を利用した電気は、「②再生可能エネルギーを購入」とはみなされないため、「RE100」加盟企業にとっては、あまりメリットはありません。

この先、ルールが改正されれば良いですが、ルール改正がなされない場合においては、固定価格買取制度から離脱し、新電力会社、もしくは、直接、RE100加盟企業と契約することもできるのではと考えております。

前回のブログでもお伝えしましたが、企業でも28円/ kWh前後で電力会社から電気を購入している訳ですので、この金額よりも安い金額で提供できれば、企業にはそれだけでもメリットがあります。

しかしながら、それよりもRE100加盟企業にとっては、自社での消費電力を100%再生可能エネルギーにすることを目標に掲げておりますので、ぜひとも「産業用太陽光発電所」で発電された電気を購入したいという企業が増えてくると考えております。

もしかしたら、自社が電力会社から購入している金額よりも、高い金額で買い取ってくれることも考えられます。

産業用太陽光発電所の所有者にとって、特に14円+税/kWh(2019年度の買取価格)など、売電価格が高くない所有者にとっては、買取価格が高くなることが見込まれるため、とてもおいしい内容になる可能性はあります。

それこそ、このブログでも事例として取り上げました、以下、産業用太陽光発電所を例に取りますと、

設置場所:岐阜県山県市
パネル容量:111.6kW
売電価格: 19.44円
年間予想発電量: 119,992Kwh

現在、企業が電力会社から購入している価格(ここでは28.68円/ kWhとする)が売電価格になれば、119,992Kw ✕28.68円-19.44円)=1,108,726円/年の増収ということになります。

直接、RE100加盟企業と契約できれば、すぐにでも切りたいくらいですよね。
「産業用太陽光発電所」所有者にとって、大きな可能性があるとは思いませんでしょうか?

 

ちなみに、産業用太陽光発電所を所有しているということは、太陽光発電による再生可能エネルギーを生み出している当事者であり、単に「電気」という、そのものの価値だけでなく、化石燃料の削減やCO2排出削減に貢献しているといった「付加価値」を提供しております。

自分の代わりに働いて、お金を増やしてくれて、社会貢献にもなっている。
とても意義のある投資ではないでしょうか。

 

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    • 名前

      ファイナンシャルアドバイザー
      大崎 真嗣

      <出身>

      愛知県名古屋市

      <経歴>

      愛知大学経済学部卒業
      大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
      直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

      その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
      ファイナンシャルプランナー2級も取得。

      自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Investmentに参画。

      <趣味>
      投資、ビジネス、旅行、読書

      <自己紹介>
      15年以上、投資や事業に取り組んできており、自分の想定寿命やライフプランから逆算して必要となるポートフォリオを組んでいる。

      株式投資を始めたが、ライブドアショックで大損。その後、独学で学び、まだ一般的でなかったインデックス投信や海外ETFなどに分散しながら資産を構築。

      また、自分の労働含めた資本が日本に集中していることに気付き、海外へ分散していくことを決意。数年前からK2 Investment経由でいくかの海外ファンドに投資している。

      その他、海外保険、太陽光発電、サブスクリプションビジネスを運営。営業やキャリアコンサルタントの経験から相談者の考えをしっかり伺いながら、最善のアドバイスをして参ります。

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