消費税は社会保障の財源ではなく、法人税と所得税の穴埋め
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ファイナンシャルリテラシー
こんにちは。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。
自民党の茂木幹事長の発言が物議を醸しているようです。
物価高対策で消費税減税を訴える野党に対して、以下と回答したからですが、
「消費税は年金、介護、医療、そして子育て支援、社会保障の大切な財源。これを野党の皆さんがおっしゃるように、下げるとなりますと、年金財源3割カットしなければいけません」
ただでさえ、昨年から2年連続で受給できる年金が減っているので、物議を醸すのも無理はないですね。
ただ、その内容がよくないです。
以下は、令和3年度予算における社会保障給付費(左)と国の一般会計(右)の資料ですが、
社会保障給付費の財源のうち、35.7兆円が国庫負担(税金+国債)となっており、国の歳出である社会保障関係費35.8兆円とほぼ同額となっております。
その社会保障関係費の財源となっているのが、税金と国債発行によって調達した資金となるのですが、そのうち消費税は約20兆円ですね。
この消費税が社会保障の財源になっているのでしょうか。
消費税法の第一条2には、以下と記載されており、消費税はこれらに充てるものでした。
消費税の収入については、地方交付税法(昭和二十五年法律第二百十一号)に定めるところによるほか、毎年度、制度として確立された年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する経費に充てるものとする。
じゃあ、やはり消費税が社会保障の財源になっているのに違いないですね。
ただ、1989年に消費税が導入されてから現在まで消費税は10%まで上げられてきましたが、実際はどうでしたか?
厚生年金の受給開始年齢は65歳にずれ込み、
国民年金保険料は上がり、
介護保険料も徴収されるようになり、
医療料の窓口負担は増えております。
消費税が導入され、たびたび増税されているのに、どうして我々が負担する社会保険料も増えているのでしょうか。
それはどうしてか。
1989年度の消費税導入に合わせて、法人税と所得税が減り始めました。
要は、法人税と所得税の減収分を消費税で補っていたのです。
2009年からは法人税と所得税も再び増え始め、一般会計税収も増え始めておりますが、それまでは国の税収はほとんど増えていないのが見て取れるかと思います。
「消費税を下げるとなると年金財源を3割カットする必要がある」のではなく、まずは法人税率を戻すこと。
法人税を上げると企業が海外に出ていくとの見方もありますが、海外も法人税を上げて始めていますし、実際、難しいでしょう。
そして、そもそもこの円安やサプライチェーン問題で、海外からの輸入に頼るリスクは身に染みているかと思いますので、日本に回帰する企業も出てくるのではないでしょうか。
これがこの国のやり方です。
政府やマスコミの言うことを鵜呑みにせず、自分で調べて行動しましょう。
日本にだけ資産を保有しておいて、痛み目を見ないことを祈念しております。
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