「貯蓄から投資」もうひとつのねらい
こんにちは。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。
7月10日(日)は参議院議員選挙の投票日ですね。
自民、公明の与党は改選124議席の過半数(63議席)を上回る勢いとの話も聞きますが、果たしてどうなりますでしょうか。
2021年9月の自民党総裁選で、成長と分配の好循環に向けて「金融所得課税の見直し」などを政策に掲げた岸田首相ですが、反発の声が高まったため、先送りすることになりました。
参院選を乗り切れば「黄金の3年」が来るとも言われておりますので、「金融所得課税強化」の議論が再熱してこないでしょうか。
さて、その岸田首相ですが、5月5日にはイギリス金融街のシティでの講演で、「資産所得倍増計画」なるものを打ち上げました。
所得倍増ではなく、資産所得を倍増させる計画のようです。現在の日本において、所得を倍増させるなんて到底無理ですからね。
約2,000兆円といわれている個人の金融資産のうち、約1,000兆円が現金や預貯金で眠っていると言われていますから、これを株式市場に振り向けさせ、保有資産から所得を得られるようにしていくという狙いですね。
政府が永いこと掲げてきた「貯蓄から投資へ」という目標ですね。
2019年には金融庁が「『高齢社会における資産形成・管理』報告書」を発表し、政府は「年金を当てにせずに自分でしっかり資産形成をしてください」とメッセージを伝えておりますので、現金・預貯金にしている方は、今後、何が生じても文句は言えないですよね。
また、金融庁、「将来の年金を当てにせず、自分でしっかり資産形成をしてくださいと」明言のテーマでも述べましたが、
現代は、「社会のための経済」ではなく、「経済のための社会」になっております。
国際金融資本などの支配者層が世界の趨勢を決めており、日本もそれに従っているだけです。
世界経済フォーラムの「ダボス・アジェンダ2022」がオンラインで開催され、岸田首相もそこでスピーチをしました。
以下はその内容の一部ですが、「グレートリセット」を実現させるために取組んでいくと決意表明をしておりますね。
「民主主義の普遍的な価値観を守りながら、新しい時代に向けて
経済社会を大きく変換していく」
す な わ ち 、“ Great Transformation of Liberal Democratic
society”を目指していきます。
今、我々は、Great Reset の先の世界を描いて行かなければなりません。
国際金融資本はグローバル企業でもありますが、また多くの株式を保有している大株主でもあります。
約1,000兆円の現金・預貯金が株式市場に流れ込めば、当然、株価は上がり、株価が上昇すれば、大株主の資産はその分増えますので、そうなるように仕向けているわけです。
下図は大企業の経常利益・配当・内部留保・賃金の推移ですが、配当の伸び率が一番高いことがわかるかと思います。
報道ではよく企業の内部留保が取り上げられたりしますが、実際は配当の伸び率の方が多いわけです。
「1億総株主」にするとされておりますが、日銀が購入しているETFを国民全員に配られたりしますかね。
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