インフレの怖さを再確認。1,000万円が約672万円になってしまう
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ファイナンシャルリテラシー
こんにちは。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。
日本人にはインフレの怖さを理解できていない方が少なくないと感じております。
1998年以降、ずっとデフレが続いてきたので仕方ない部分もありますが、このまま「悪いインフレ」が続くと大変なことになります。
日本のインフレ上昇率は海外に比べると大したことはありませんが、海外では物価の上昇に合わせて、賃金も上がっております。
海外のように物価上昇に合わせて賃金も上昇していけば良いですが、日本は賃金が上昇しないどころか、税金や社会保険料などの負担も増えており、このままだと使えるお金が減っていき、どんどんと苦しくなるだけです。
5月の全国消費者物価指数(CPI)は総合で2.5%、生鮮食品を除く総合で2.1%、生鮮食品及びエネルギーを除く総合で0.8%上昇しております。
生鮮食品及びエネルギーを除く総合ではまだ0.8%に過ぎないという見解もありますが、物価が上昇していることに変わりなく、エネルギーや食料の多くを海外からの輸入に依存している日本は、原材料価格の高騰や円安の影響で、今後も物価が上昇していくことに注意が必要です。
「消費者物価」と「企業物価」には大きな乖離があるので、今度、企業は「企業物価」の上昇分を商品に転嫁(値上げ)してくると述べてきましたが、企業も存続していく必要がありますので、価格転嫁してくるでしょう。
ただ、企業物価の上昇分を転嫁するのが精一杯で、賃上げできる企業は一部の大企業に限られるかと思います。
日銀はインフレ目標を2%としており、2カ月連続でインフレ目標を上回っております。
しかしながら、日銀は輸入物価の上昇ではなく賃金の上昇を伴う必要があるとしておりますので、今後も金融緩和を継続するでしょうし、円安も継続していくのではないでしょうか。
仮に現在1,000万円 を現金や預貯金で保有しており、そのまま運用しなかった場合、年2%でインフレが20年進行した場合、20年後には約672万円までお金の価値は減ります。
日銀はインフレ目標を2%としているので、少なくともそれ以上のリターンが得られるもので運用していくべきとお伝えしてきておりますが、すでに2.5%まで上昇している意味を、再度、確認していただいた方が宜しいかと思います。
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