「減価償却」 は、短期間で多くの控除を受けよう
公開日:
:
ファイナンシャルリテラシー, 節税
こんにちは。投資アドバイザーの大崎です。
今回も「減価償却」についての内容です。
以前のブログで、「減価償却」は 資産を購入するのに掛かった費用の一部を控除でき、その分、国からお金がもらえるものとお伝えしました。
海外不動産の購入においては、日本とアメリカの建物に対する価値の違いから、その歪みを利用して、大きな節税を得ることが出来たのでしたね。
以前のブログでは説明しておりませんでしたが、「減価償却」を使って節税することはできますが、実質的には「税の繰り延べ」なんですね。つまり、税金を支払う時期を先延ばしするということです。
例えば、わたくしも太陽光発電所を購入して「減価償却費」を計上しておりますが、太陽光発電所の償却期間は17年と決められております。
※ここでは、計算を分かりやすくするため購入した太陽光発電の設備価格は1,700万円とします。
通常であれば、1,700万円の設備であれば、17年掛けて償却していくことになるので、毎年100万円の減価償却費を計上でき、課税所得から控除できるわけです。
以前のブログで見ていただいた通り、年収2,000万円(単身者)の場合は、課税所得は約1,600万円ですので、所得税率は33%となり、単純に33万円(528万円-495万円)の節税に繋がるわけですね。
・1,600万円×33%=528万円(所得税・所得控除前)
(1,600万円-100万円(減価償却費))×33%=495万円(所得税・所得控除前)
わたくしは、50%特別償却を利用し、初年度に850万円(1,700万円×50%)を減価償却費として計上し、これを課税所得から控除しました。
先述の年収の方の例で説明すると、以下の通りになります。
(1,600万円-850万円(減価償却費))×23%=172.5万円(所得税・所得控除前)
※課税所得が「695万円を超え900万円以下」となると、所得税率も33%から23%に下がります。
控除額を含めた「所得税」を計算すると、それぞれ以下の通りになり、減価償却費を計上する時期をコントロールすることによって、2,325,000円(3,414,000円−1,089,000円)が還付されるわけです。
(1,600万円-100万円(減価償却費))×33%-1,536,000円(控除)=3,414,000円
(1,600万円-850万円(減価償却費))×23%-636,000円(控除)=1,089,000円
17年間、毎年100万円ずつ計上する減価償却費を初年度で50%使ってしまったので、残りの16年間は毎年約50万円ずつしか計上できなくなります。
しかしながら、所得税率が下がる(この場合は10%)ことによって大きな節税ができたことと、還付された所得税を、その他の投資に回すことができるわけです。
「お金は時間が稼いでくれます」から、より早く、より大きなお金を投じた方が良いわけですよね。
しかもわたくしの場合は、融資を受けて太陽光発電設備を購入しておりますので、自分のお金を使うことなく、所得税還付を受けているわけです。
また、以前のブログでもお伝えしておりますが、消費税還付(今回の事例1,700万円の設備だと1700万円×消費税10%=170万円)も受けています。繰り返しになりますが、自分のお金を使っていません。
今回のブログでお伝えしたいことは、減価償却を利用し、また、減価償却費を短期間のうちに計上したために、課税所得から大きな金額を控除でき、所得税還付を受けることができたということです。
産業用太陽光発電投資は、2020年度からは全量買取ではなく自家消費後の余剰電力の買取になり、旨味がなくなってしまいますし、現在は、先述した50%特別償却は利用できません(一部、100%償却できる方法もあります)。
また、以前のブログで掲載しましたが、海外不動産投資を利用した節税も、課税強化で2021年度以降はできなくなりそうです。
海外送金もますます困難になってくるでしょうし、何事もそうですが、できるうちにしておいてください。先行者利益は大切にしましょう。
今後のブログを書く励みになりますので、少しでも役立ったら、ポチっと↓のボタンを押してね。
個別相談予約
(東京、大阪、福岡、名古屋、香港、ハワイなど)
各都市でそれぞれ投資、保険、節税の弊社アドバイザーが個別相談承ります。
各担当者の面談空き状況を随時更新していますので、場所、日時、アドバイザーを選択してご予約ください。
関連記事
-
nanacoカードを利用したお小遣い稼ぎ
こんにちは。K2 Investment 投資アドバイザー大崎です。 前回のブログでは、
-
「キャプティブ」は大きな金額を節税でき、お金を残すことができる
こんにちは。K2 College大崎です。 弊社は、第三者のコンサルタントという立場で客観的に
-
あなたが目標としている「年率リターン」は何%ですか?
こんにちは。K2 College大崎です。 あなたが目標としている「年率リターン」
-
「口座維持手数料」導入か!?
おはようございます。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。 昨日は、FRB(米連邦準備理事会
-
「一括投資」するべきか、「分散投資」するべきか
こんにちは。ファイナンシャル・アドバイザーの大崎です。 以前のブログ<時代の変化に合わせた「分
-
税率が低い所得へシフトしよう
こんにちは。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。 関東甲信地方も梅雨明けしたようですね。今
-
アドバイザーが、クライアントの娘の彼氏になった!?
こんにちは。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。 昨日、個別面談をしたのですが、その方は、
-
「さわかみファンド」ってどうなの?
おはようございます。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。 最近、10年間続けてきた「さわか
-
憧れの配当金生活は大丈夫? 高配当ETF 41%減配
こんにちは。ファイナンシャル・アドバイザーの大崎です。 9月は、企業の決算や中間決算があるため