「デジタル通貨」人民元はテスト発行、日本は2021年度に実証実験
こんにちは。ファイナンシャル・アドバイザーの大崎です。
中国人民銀行が、「デジタル人民元」の決済システム公開テストとして、1,000万人民元(150万ドル)相当のデジタル通貨を発行するようですね。
各国の中央銀行デジタル通貨(CBDC)発行に弾みがつきそうです。
ちなみに、中央銀行デジタル通貨(CBDC:CentralBankDigitalCurrency)とは、
既存の中央銀行預金とは異なる、新たな形態の電子的な中央銀行マネーのこと
以前のブログで、アメリカが覇権国家であり続けられる要因は、強大な軍事力があり、米ドルが世界の基軸通貨であるからということを述べました。
また、「SWIFT」という米ドルを基軸通貨とする国際間の送金システムを牛耳っているからとも取り上げました。米ドルでないと石油を買えないペトロダラーというシステムというのもそのひとつですね。
しかし、「デジタル人民元」が流通するようになると、この「SWIFT」を利用する必要がなくなり、米国の制裁を気にすることなく、一帯一路を推進することができます。また、世界の外貨準備高の約6割は米ドルですが、中国は、米ドルの割合を減らし続けており、かわりに金を購入しておりますね。
ただ、こちらも以前のブログで取り上げましたが、米ドルは為替市場で圧倒的なシェアを持っており、国際社会においては、米ドルなしでは貿易はできないということもあり、個人的には、すぐに基軸通貨が米ドル以外に代わるということはないと考えております。
しかしながら、米国は通貨供給量を増やし続けており、今の金融システムの崩壊に近づいているとも思います。
次の基軸通貨はどうなるかわかりませんが、何らかの「デジタル通貨」になることは間違いないでしょう。ただ、まだ時間は掛かるでしょうね。
その間、ひとまず各国が、それぞれの国のデジタル通貨を作り、利用していくことになるのではないでしょうか。
ちなみに、日本銀行も10月9日、「現時点でCBDCを発行する計画はないが、今後の様々な環境変化に的確に対応できるよう、しっかり準備しておくことが重要」と、中央銀行デジタル通貨(CBDC)についての取り組み方針を発表し、2021年度の早い時期に実証実験を行なう予定です。
菅政権は、デジタル庁を創設し、デジタル化を加速していく構えですし、また、地方銀行を再編していくつもりです。デジタル化が進めば、金融機関の店舗やATMだけでなく、行員や現金を運ぶ警備会社も必要なくなりますね。
マイナンバーと預貯金口座のひも付けも進むでしょうし、お金を増やすことも大切ですが、お金を守る備えもしておきましょうね。
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