「つみたてNISA」を盲信するな
公開日:
:
ファイナンシャルリテラシー, 積立投資
こんにちは。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。
皆様はどのような新年をお過ごしでしょうか。わたくしは、昨日は3件の面談含め、12時間も仕事をしておりました😅
昨日の面談うち、2件が投資内容の相談だったのですが、一人は、「つみたてNISA」で5本の投資信託で積立をされており、もう一人は、「特定口座」と「つみたてNISA」でそれぞれ3本の投資信託で積立をされており、解約返戻率の低いプルデンシャル生命のドル建リタイアメントインカムを払込済にした資金で、「iDeCo」でも積立をスタートされようとしておりました。
お二人とも、選択された投資信託自体は悪いものではないのですが、その内容が問題でした。
どういうことかというと、一人目の例では、選択している5本の投資信託のうち、2本が米国株式に投資する内容であり、2本が世界株式、外国株式に投資する内容で、販売会社は違えども投資先が重複しているという内容です。
具体的にいうと、2本の世界株式、外国株式は、MSCIコクサイ・インデックスというファンドに投資しており、その割合はそれぞれ87%、100%を占めます。しかも、この、MSCIコクサイ・インデックスの中身は、米国株式が70%以上を占めますから、他の2本の米国株式と合わせると、そのほとんどが米国株式に投資していることになります。
もし、この方が、それがわかった上で、販売会社を分散して投資しているということであれば問題ないのですが、そうではなく、名前が違うので、それぞれ別のものに投資していたということでした。
二人目の例では、「特定口座」と「つみたてNISA」でそれぞれ3本の投資信託に投資されていたのですが、こちらは、それぞれの口座内では、分散した投資信託を選んでいたのですが、追加で始めようと考えられていた「iDeCo」含めて、その投資先は重複しておりました。
一人目の方と同じく分散の意識は持たれているのですが、意図しないところで偏った投資先になっていたわけですね。
9本の投資信託に分散投資していても、結局、3つの運用先にしか分散できていないということです。
この方の場合、「つみたてNISA」は20年間運用益が非課税ということを知り、すでに利用されていた「特定口座」に追加して「つみたてNISA」を利用した投資を開始され、現在は、「iDeCo」を利用すれば掛け金全額が所得控除になるということを知り、「iDeCo」を利用した投資を始められようとしております。
ご本人にもお伝えしましたが、仕組みを利用するのも大事ですが、何で運用するのかがとても大切です。
ちなみに、「iDeCo」は20歳以上60歳未満の方が対象ですが、この方は50代後半ですので、残り数年しか利用できませんし、自営業の方ですので定年退職はありませんから、目先の節税を目的にするよりも、長期で運用できる仕組みを利用するほうが賢明です。
つみたてNISAで選択できる投資信託は金融庁が厳選したファンドで構成されておりますので、我々が日本国内で投資できる約6,000本の投資信託の中では、良いファンドがあるのは事実ですが、今回のお二人のように、つみたてNISAを利用して投資すれば安心というわけではありません。
その他の選択肢として、つみたてNISAと同じく、運用益が非課税となる海外積立投資という選択肢もあります。
日本の証券会社経由では投資できない世界の優良ファンド含め、およそ200本のファンドから運用先を選べます。
全体の中から、ご自身に適した投資先や仕組みを利用しましょう。
以下から、海外積立投資入門書(マニュアル)を無料ダウンロードいただけます。
海外積立入門書を無料進呈します
日本のiDeCo、NISA、401kよりも確実に増やせる海外の積立の始め方をまとめています。
関連記事
-
為替やマーケットは読めません
こんにちは。K2 Investmentの大崎です。 昨日、海外投資を検討されている方から、問い
-
面談の有無で、投資パフォーマンスは変わります。
こんにちは。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。 ある既存クライアントさんから、連絡をいた
-
「二番底」に気をつけろ!日経平均株価は2〜3年かけて下落していく
こんにちは。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。 25日午前の日経平均株価は1036円高で
-
元本確保型商品 利回り比較
こんにちは。K2 College大崎です。 大学時代からの友人が資産運用について考えたいとのこ
-
「S&P500インデックス」長期低迷を覚悟して運用すべし
こんにちは。K2 College大崎です。 ブログやK2 Collegeの記事で何度も述べてき
-
戦略的に私的年金を活用しよう
おはようございます。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。 多くの方にとって、老後資金の中心とな
-
現在の株価は「割安」か
こんにちは。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。 最近、相談で投資のタイミングについてよく
-
「スワップポイント」で副収入を得る
おはようございます。K2 Investment 投資アドバイザー大崎です。 秋篠宮ご夫妻が、ポ
-
利上げ後も金価格は上昇していた
こんにちは。ファイナンシャルアドバイザーの大崎です。 金の価格が高騰してきており、円建ての金先
-
子供に「MMTって何?」と聞かれても、答えられますか?
おはようございます。K2 Investment 投資アドバイザー大崎です。 MMT(現代貨幣理